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2014年06月09日

「クイーンコーラルプラス」与論供利港岸壁接触について

6月9日午後2時頃マリックスラインの「クイーンコーラルプラス」が与論島供利港へ入港する際、
船体が風波に押し流され、岸壁に接触し、船体を損傷したようです。
http://news.ktstv.net/e49167.html
接触発生時の気象状況は台湾の南付近にある熱帯低気圧からの湿暖流が
沖縄付近に停滞する梅雨前線に流れ込み沖縄地方から奄美地方南部にかけて
天候が荒れやすい状況になりつつあり
当時、与論空港の観測値で東からの風6.6mを観測していて
6月9日は朝から同じ方向からの風が吹き続けていて
http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/today-88986.html?areaCode=000&groupCode=64
波も同じ方向から押し寄せてきていてうねりも確認できる状況に近かったかもしれません。

また、特に「クイーンコーラルプラス」は船体特性として
(船体の側面積が大きく風圧によって運航乗務員が想像する以上に船体が流されやすい傾向ある船体。
また、現状の他船も以前の船舶より現代の船舶需要が旅客より貨物にシフトしている状況により
船体側面は広くなる傾向にあり時代の流れとして仕方ないところもあります。)
入出港低速航行時の横風に弱い構造のため
就航当初から低速航行時の風向風速に注意するように言われていましたので
今回の接触も想像以上に船体が流され避けられなかったのかもしれません。
(あまりにも風が強ければ茶花港への変更も検討すれば良かったのでしょうが
上り便が供利港を使用した場合、通常は「フェリー波之上あけぼの」だとマルエーへの対抗意識もあり
変更にはプレシャーがなかったとは言えない状況もあったと思います。
増して6月9日の天候状況だと茶花港の選択は難しかったかもしれません。)

さて「クイーンコーラルプラス」の6月10日以降ですが
6月9日接触損傷後、応急修理で運航を続けていて
(沖縄那覇港到着は6月9日23時過ぎ、約4時間遅延)
http://www.marinetraffic.com/ais/home?mmsi=431000804&zoom=10
速力も応急修理による影響は少なそうで(那覇入港前に20ktを計測している)
損傷箇所は浸水の可能性も少なそうな場所ですので当局も許可していることから
6月10日那覇発各離島経由鹿児島行きまでは運航して
6月11日鹿児島新港入港後に状況を確認して、その後運航継続かの判断をすると思います。
6月1312日の鹿児島発各離島経由那覇行き出港までに修復できないのであれば
そのとき追って会社から発表があるでしょう。
(鹿児島航路は年度スケジュールで各種契約もあるので簡単に運休できない)
因みに「クイーンコーラルプラス」の平成26年度の定期点検予定期間は10/18~10/28となっていて
本格的な修理はこの定期点検で行いそれまでは応急修理のままでしのぐかもしれません。
(ただ応急修理のため運航条件が従来より厳しくなる可能性があり、
台風接近などの荒天時、他船が運航可能でも「クイーンコーラルプラス」は
条件付き運航、抜港、避難などになる可能性は高いです。)

6月10日那覇発各離島経由鹿児島行き(上り)は
午前7時過ぎに沖縄那覇港を出港済み、ほぼ定刻で運航中
http://www.marinetraffic.com/ais/home?mmsi=431000804&zoom=10



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この記事へのコメント
早速、くわしい解説、ありがとうございます。m(__)m
Posted by 鹿児島3から。 at 2014年06月10日 09:00
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